会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

日本人の間違い 紛らわしい表現

“at last”と”finally”は使い分けが必要!

 

「ついに~、ようやく、とうとう」という時に”at last”を使う日本人は多いと思います。

しかし、”at last”はどんな時にも使える万能選手ではありません!

同じ意味を持つ”finally”と比較しながら、正しい使用法を見てみましょう。

“at last”は「いいこと」が起きた時のみ

まず大前提として“at last”は「いいこと」が起きた時にしか使えません!

ですから以下のように「彼はナンシーとついに別れたよ」という文章では使えません。

At last he has broken up with Nancy.

 

ロングマン英英辞典で”at last”の定義を見てみましょう。

use this when something good happens after you have waited for it for a long time

「長い間待ち続けていた何か嬉しいことが起きた時に使う」

このように、”at last”の用法を明快に定義しています。

同辞典には例文として以下の文章を挙げています。

ex) We reached the summit at last.
「ついに頂上に着きました」

ex) I’m really glad that Ken’s found a job at last.
「ケンがついに仕事を見つけてとても嬉しいです」

どれも「いいこと・嬉しいこと」が成就した時ですよね。

迷ったら”finally”

今度は”finally”の定義を見てみましょう。

after a long time

はい、シンプルです(笑)

こちらは「良い結果」「悪い結果」のどちらにも使えますので、迷ったら”finally”を使えば間違えありません。

再びロングマンの例文を見てみましょう。

ex) The plane finally arrived at 6:30.
「飛行機は6時30分にようやく到着した」

ex) After a lot of questioning, James finally admitted he had taken the car.
「長い尋問の後、ついにジェームスは車を奪ったことを認めた」

ちなみに、この”finally”は、”in the end”や”eventually”に置き換えられます。

ということで、基本的な使い分けとして、”at last”は「いいこと」のみ、迷ったらどちらでも使える”finally”でほぼ問題はないと思います!

スポンサーリンク

-日本人の間違い, 紛らわしい表現

執筆者:

関連記事

‘if’ や ‘when’ など「時と条件を表す副詞節」に ‘will’ が入ることあります!

英文法のルールの中でも比較的有名な(?)ものの中の一つに次のようなものがあります。 「未来の話でも ‘if’ や ‘when’ など時と条件を表す副詞節 …

“think that S+V”など「that節」を従える動詞は「伝える・認知する」系の動詞に限られる

  単語を覚える際には、その意味だけを覚えても実際の会話などでは使い物になりません。 特に動詞は、意味だけ覚えても、実際の文章でどんな使われ方をするのか?というところまで押さえないと、とんちんかんな文 …

“as if / as though” の後ろは仮定法でも、直説法でも!

  今回は「まるで~のように」を表す”as if / as though”についてお話します。 ある程度英語を勉強されている方ならご存知の表現だと思いますが、その使い …

仮定法帰結節(主節)のwould / could / mightの使い分け

仮定法のポイントは、そこで使われる動詞の形がどうなっているか?です。 ・if節の中が過去形 →仮定法過去・if節の中が過去完了形 →仮定法過去完了 でも、気を付けなくてはいけないのは、if節の中だけで …

‘to do’ と ‘doing’ の考え方 – 不定詞と動名詞のお話 Part 1

「この動詞の後ろは ‘to do’?それとも ‘doing’?」 これ、英語学習者が悩まされる問題の一つですよね。 楽な覚え方はないのでしょうか? 例え …