会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

紛らわしい表現

“ago”と”before”の混同

 

「~前」という表現で、“ago”“before”の混同がよくあります。

ex) I went to the shop two days ago.
「私はそのお店に2週間前に行きました」

ex) The house was built 20 years ago.
「その家は20年前に建てられた」

このような”ago”の使い方は問題ないと思います。

しかし、以下のような文章においての”ago”は完全な間違いです。

×Mike said he had got his driver’s license two days ago.

「マイクは2日前に運転免許を取ったっと言っていた」という意味にしたいのですが、この”ago”は不自然です。

何故だかわかりますか?

“ago”は「今」が基準

“ago”は現在を基準にして「今より~前」というのが本当の意味です。

基準はあくまでも”今現在”なんですね。

上の文章は「『2日前に運転免許を取った』とマイクが言っていた」といっている文章です。

時系列的には、「運転免許を取った」のは「マイクが言った」時よりも前の出来事なので、時制が”had got”というふうに過去完了になっています。

つまり、ここでの「2日前」とは、「マイクが言った」時からさかのぼって「2日前」ということです。

先ほども言いましたが、”ago”はあくまでも現在から見て「~前」という使い方です。

ですからここでの”ago”の使用は間違いということになります。

ではどうすればいいのでしょうか?

“before”は過去のある時点が基準

ここで、”before”の登場です!

“before”は過去のある時点を基準に「その時より~前」という意味です。

基準が”過去のある一時点”なんです。

「マイクが言った」時からさかのぼって「2日前」なので”before”が正解になります。

ex) Mike said he had got his driver’s license two days before.

日本語にすると両方とも「~前」なので、私たちはあまり意識しませんが、英語は出来事の前後関係にすごく厳しい言語です。

ややこしいですね……(笑)

「~後」も以外に出てこない

さて、ついでに今までの逆の「~後」の表現方法を見てみましょう。

いかを英語にしてください。

2週間後に東京に行くことになっています」

そんなに難しい英作文ではないと思いますが、問題は「2週間後」でしょうね。

正解は……

ex) I’m going to Tokyo in two weeks.

「2週間後」というと、”two weeks later”とか”after two weeks”などという人が多いですが、“in two weeks”という表現が一般的です。

この”in”は、先ほどの”ago”の反対で、現在を起点にして「今より~後」という意味です。

つまり“from now”という意味合いになります。

たまに“in two weeks’ time”というネイティブもいますので、併せて覚えておいてください。

以上、少しややこしいですが、正しい使い方を心がけたいものですね!

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