会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

日本人の間違い 紛らわしい表現

「ほとんどの車」は”almost cars”ではありません! – “almost”の誤用にご注意を

 

日頃の会話で、「ほとんどの男性は」とか「ほとんどの車は」など、「ほとんど」という表現をよく使うと思います。

これを英語にしようとした時に、日本人がやりがちなのが”almost + 名詞”です。

× almost men
× almost cars

などです。

つまり”almost”を形容詞と勘違いして、名詞の前につければいいという発想です。

しかし、”almost”は副詞です!

副詞である以上、名詞を修飾することはないのです。

まずはそこを押さえてください。

“almost”は「一歩手前」

“almost”の根本的な意味は「一歩手前」です。

これは次のように考えるとよく分かります。

まず、そもそも「ほとんどの車」といいたい時は次のように言うのが普通です。

ex) most cars

シンプルに”most”を使えばOKです。

もしくは…

ex) almost all cars

そして注目して欲しいのがこの“almost all cars”です。

“almost”には「一歩手前」という意味合いがあるので、”all”の「一歩手前」→「全ての一歩手前」、つまり「ほとんど」というロジックが成り立ちます。

“almost”は名詞の”cars”ではなく、”all”(決定詞)を修飾する副詞です。

いくつか例文を見ながら確認しましょう。

ex) Almost all flights have been cancelled.
「ほとんどすべての便が欠航になった」

ex) We got almost all our food from the farm.
「我々はほとんどの食料をその農園から仕入れました」

ex) The bed occupied almost all the space in the room.
「その部屋のほとんどのスペースがベッドで占領されています」

 

以上のように”almost”を使って「ほとんどの~」といいたい時は、”almost all~”と覚えてください!

蛇足ですが、次の英文の意味わかりますか?

ex) Our dog is almost human.

この”human”は形容詞なので、副詞の”almost”で修飾できます。

「”human”の一歩手前」…

つまり「我が家の犬はほぼ人間です」、それほど賢い犬だという意味の適格文です(笑)

動詞の修飾も「一歩手前」

“almost”は副詞なので動詞も修飾します。

ex) I almost hit Mike.

この意味は「私はマイクをほとんど殴った」でしょうか?…

“almost”の意味のコアは「一歩手前」でしたね。

または「実現していない」という含みもあります。

ということは、「殴る一歩手前」だった、「(殴るという行為が)実現していない」という意味です。

つまり「もう少しでマイクを殴るところだった」です。

実際には殴っていませんよ!

もう一つ。

ex) I almost agree with her.

はい、もう分かりますよね。

「私はあと少しで彼女に同意できる」

つまり、完全には同意していないということです。

以上、誤用の多い”almost”、正しく使ってください!

 

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