会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

前置詞 日本人の間違い

「学生時代の友達」は ‘a friend of school’ でいいの? – 前置詞 ‘of’ の乱用に注意!

先日、プライベートで教えている高校生が次のような英文を作りました。

×) I met a friend of high school yesterday.

「昨日高校の友達に会った」という意味の文章を書きたかったのですが、誰もがやりがちなミスを犯しています…

わかりますか?

それは ‘a friend of high school’ の部分の前置詞 ‘of’ です…

‘of’ の基本は「全体の一部」

前置詞 ‘of’ のコアイメージは「全体の一部」「~から生まれた」などです。

ex) We climbed to the top of the mountain.
「我々は山の頂上に上った」

「頂上」は「山」の一部ですよね。

ex) Her office is on the second floor of this building.
「彼女のオフィスはこのビルの2階です」

「2階」はビルの一部ですものね。

  

ここまでで、冒頭の ‘ a friend of high school’ がなぜ間違いなのかがお分かりいただけたと思います。

「友達」は「高校」の一部ではありませんよね。

「~の」は何でもかんでも ‘of’ ではない!

「~の…」と言いたい時に、日本人が大好きなのが ‘~of…’ です(笑)

先ほどの例はその典型。

つまり前置詞 ‘of’ の誤用です。

正しくは次の通りです。

〇) I met a friend from high school yesterday.

はい、前置詞は ‘from’ です。

「~の…」 を機械的に全部 ‘of’ で処理することはできないのです!

  

いくつか例を見てみましょう。

ex) I am visiting a temple in Kyoto next week.
「私は来週京都のあるお寺に行きます」

「京都のお寺」だからといって ‘ a temple of Kyoto’ ではありません。

ex) Could let me know the URL for / to the web site?
「そのウェブサイトのURLを教えてくれませんか?」

知り合いのイギリス人曰く、これは ‘for / to’ どちらも可能とのことです。

ex) I’ve lost the key to the door of my house.
「家の鍵を失くしてしまった」

「ドア」は家の一部なので ‘the door of my house’ でOKです。

しかし、「鍵」と「ドア」はそれぞれ独立した個別の物なので、通常 ‘of’ でつなぎません。

  

その他、知り合いのイギリス人が挙げてくれた例をいくつか。

ex) a solution to the problem
「問題の解決策」

ex) change in attitude
「態度の変化」

ex) water in the glass
「グラスの水」

ex) today’s paper
「今日の新聞」
(*the paper of today はダメ!)

  
いかがですか?

「~の」は全部 ‘of’ で済ませられれば楽なのですがね(笑)

たくさんの英語に触れていけば、前置詞に対する感覚はだんだんと鋭くなってゆくはずです。

Hope this helps!

スポンサーリンク

-前置詞, 日本人の間違い

執筆者:

関連記事

必読!おすすめ英文法書籍を一挙ご紹介

このブログの各記事内でもいくつかのおすすめ英文法書をご紹介していますが、「まとめて教えて欲しい!」というリクエストをいくつか頂きましたので、ここで一気にまとめてご紹介します! あくまでも筆者の独断と偏 …

第3文型?第4文型? – 『新情報』と『旧情報』の考え方

  いきなりですが、次の英文法の問題をご覧ください。 問)次の2つの文が同じ意味になるように空欄を埋めなさい My dad gave this book to me last night.My dad …

”I want to build my house.”は間違い! – 所有格にご注意!

  タイトルの英文ですが、間違いに気づきましたか? ×I want to build my house. 「私はマイホームを建てたい」という意味で作った英文ですね。 「家を建てるのは自分では …

“had better”は思った以上に強いのでご注意を!

  「~したほうがいい」と、人に提案やアドバイスをするとき、私たちがすぐに使いたくなるのが“should”ではないでしょうか? その提案の強さや程度に関係なく、日本人 …

“can’t help doing”は「せざるを得ない」だが……

受験英語でもおなじみの”can’t help doing”ですが、これを機械的に「doせざるを得ない」と覚えているだけでは間違った場面で使ってしまう可能性があります。 自分の思いとは裏はら まず、正し …