会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

紛らわしい表現

副詞の最上級に”the”は必要? – “best”には?”most”には?

いきなりですが、以下の2つの英文を見比べてください。

ex) I like Japanese food best.
ex) I like Japanese food the best.

意味としてはどちらも「私は日本食が一番好きです」で、違いは副詞の”best”につく定冠詞”the”の有無です。

さて、どちらが正解でしょうか?

結論をいうと、どちらもアリです!

これについて、ちょっと文法的側面から考察してみましょう。

最上級だからって……

まず、私たち日本人は「最上級には”the”を付ける!」と機械的に考えていないでしょうか?

そういう方は注意が必要です!(笑)

まず、次の英文を見てください。

ex) This lake is the deepest in Japan.
「この湖は日本で一番深い」

この類を語る時によく引き合いに出される典型で、正しい英文です。

では、以下はどうでしょうか?

ex) This lake is deepest at this point.
「この湖はこの辺が一番深い」

この英文も全く正しいものです。

同じ最上級の”deepest”なのに定冠詞”the”があるものとないものに分かれました……

しかし、どちらも何の問題もない正しい英文です。

はい、もう一度言いますが「最上級は”the”をつける」と機械的に覚えていないでしょうか?

だとすると大変危険です!

であるとするなら、先ほどの”This lake is deepest at this point.”に”the”が付いてないのはどうしてでしょうか?

形容詞には”the”

まず、最上級で”the”が必要なのは形容詞の場合です。

先ほどの” This lake is the deepest in Japan.”は、本来は” This lake is the deepest (lake)  in Japan.”というように、”the deepest lake”の”lake”が省略されているのです。

ですから”deepest”は形容詞です。

でも、ちょっと待ってください!

正確に言うと、「形容詞”deep”が最上級になったから”the”をつけた」というのは考え方としては正しくありません!

ここでの”the”はあくまでも名詞”lake”についているものです。

でもこの文章では名詞”lake”が省略されているんですよね。

ですから「最上級の形容詞に”the”がつく」というよりも、「“形容詞の最上級+名詞”に”the”がつく」というのが正しい考え方です。

副詞の最上級に”the”はなくてもいい

それに対して、2つ目の”This lake is deepest at this point.”の”deepest”は副詞です。

この場合、”deepest”の後ろに”lake”という名詞が省略されているわけではないですよね?

ですから”the”は必要ないのです。

ということで、最上級だからといって何でもかんでも”the”を付けるということでは決してありませんのでご注を!!

しかしながら「副詞の場合、最上級でも”the”が付かない」とは言い切れません!

最近の傾向としては、特にアメリカ人は”best”や”most”などの副詞に”the”を機械的につける傾向があるようですね。

ここで、改めて冒頭の2つの英文を見てみます。

ex) I like Japanese food best.
ex) I like Japanese food the best.

ここでの”best”は両方とも副詞ですが、”the”アリも容認されています。

ただし、あくまでも”best”や”most”などに限られるようです。

知り合いのイギリス人インフォーマントに確認したところ、やはりどちらもアリとのことです!

最上級に関しては↓↓の記事でも扱っていますので是非ご覧ください!

今回のような “the” の問題を始め、冠詞にまつわる知識を深めたい方は、是非『aとtheの底力』を自信を持ってお勧めします!

今まであやふやだった冠詞を、かなりの自信を持って扱えるようになること請け合いです。

オンラインレッスン・お悩み相談はじめます!

たくさんの方々らからご要望を頂いておりますオンラインでのレッスンを始めたいと思います。

カリキュラムは全て皆さん次第。

「関係代名詞だけを強化したい」
「このテキストに沿って教えて欲しい」

など、どのようなご希望にもお応えします!

レッスンという形態ではなく、1回きりのご質問なども大歓迎!

「こんな質問恥ずかしくて…」
「レッスンではなく、ただ〇〇について知りたいだけなんだけど…」

などなど、どんな小さなお悩みにもお応えします。

↓↓内容・レッスン料などはこちらから↓↓

たくさんのお問い合わせお待ちしております!

スポンサーリンク

-紛らわしい表現
-, , , , ,

執筆者:

関連記事

‘if’ や ‘when’ など「時と条件を表す副詞節」に ‘will’ が入ることあります!

英文法のルールの中でも比較的有名な(?)ものの中の一つに次のようなものがあります。 「未来の話でも ‘if’ や ‘when’ など時と条件を表す副詞節 …

“ago”と”before”の混同

  「~前」という表現で、“ago”と“before”の混同がよくあります。 ex) I went to the shop two days …

「目的」のto do / for doingは使い分けが必要!

今回は「目的」を表すto do / for doingについてです。 言うまでもなく、to doは「to不定詞」と呼ばれ、for doingの方は、forが前置詞なので後ろは「動名詞-ing」になって …

‘try doing’ と ‘try to do’は全く違います!

  動詞の後ろにまた動詞を置きたい場合、そのまま「動詞+動詞」という形は基本的には出来ません。(口語で ‘Come see me.’ などはありますが、本来 ‘Co …

“would”と”used to”を的確に使い分ける!

今回はリクエストの多かった”would”と”used to”の比較をやってみたいと思います。 この2つを混同して、使い分けできていない人も多いようです。 …