会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

助動詞

”I wouldn’t do ~”は「私ならdoしないよ」という便利な表現

“would””could”は日本人が今一つ使いこなせない助動詞です。

“would”は”will”の過去形、”could”は”can”の過去形には違いありません。

でも、「過去形」とは名ばかりで、時制の一致などを除き、どちらもそれ単独で過去の意味を持つことはまれです。

“would”や”could”を見たら仮定法を疑え!

まず以下の英文はどういう意味になるでしょう?

ex) I wouldn’t buy such a fancy car.

「“will”の過去の”would”だから……」などと考えていてはダメです。

形こそ”will”の過去形ですが、意味は現在のことを言っています。

「”would”を使って現在の意味をいう……」

何か思い当りませんか?……

そうです、仮定法過去です!!

仮定法過去は、現在とは反対の仮定や願望を述べる表現方法でしたよね。
(以下参照ください)

その仮定法過去、以下が基本パターンです。

If + 主語 + 動詞の過去形~, 主語 + 助動詞の過去形 + 動詞~.

実際の英文で見てみましょう。

ex) If I were you, I wouldn’t buy such a fancy car.
「僕が君なら、そんな高級な車は買わないな」

文法書で見るような仮定法の典型的な文章ですね(笑)

If節なんて面倒くさい

ところが、実際の会話ではわざわざIf節を言うことはあまりありません

帰結節(If節ではないほう)だけで、それが仮定法の文章だということが分かるのです。

つまり”would”があるから仮定法過去の文章だと分かるのです。

ですから、”would”を見たらまずは仮定法を疑った方がいいでしょう。

ということで、冒頭の文章をもう一度。

ex) I wouldn’t buy such a fancy car.

もうお分かりですね。

先ほどのIfで始まる完全な仮定法の文章の帰結節とまったく同じものです。

つまり、If節がなくとも、”would”が使われた文章だから、ネイティブはこの文章を仮定法と解釈するのです。

ですから、これだけで「僕ならそんな高級な車は買わないな」となります。

決まり文句として覚えてもいい

まあ、”I wouldn’t do ~”=「私ならdoしないよ」という決まり文句として覚えてしまってもいいと思います。

実際にネイティブもこの形を頻繁に使います。

ただし、それが仮定法から来ている文章だということは理解しておいて損はありません。

実際の会話ではこのようにIf節は頻繁に省かれます。

“would”に限らず、”could””might”などの助動詞の過去形を見たら要注意ですよ!

もっと”would”を!という方は…

助動詞をさらに掘り下げて極めたい!という方のためにおすすめの2冊をご紹介します!

今回採り上げたwouldを始め、will/can/could/must/may/might/shouldなどを「法助動詞」と呼びます。

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「法助動詞」を極めれば、皆さんの英語は予想をはるかに超えるレベルになることは間違えありません。

もっと「法助動詞」を!という方は「法助動詞の底力―ネイティヴの微妙な気分を伝えるキープレイヤー」がお薦めです。目から鱗をお約束します!

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そんな事実を知ると、少し肩の荷が下りませんか?(笑)

本書にある各助動詞の使われ方さえ押さえれば、”助動詞マスター”間違いなしです!

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