会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

動詞 日本人の間違い 紛らわしい表現

「~ではないと思う」は “I think A isn’t~” か? “I don’t think A is~” か?

 

突然ですが、以下を英訳してください。

「彼はいいギタリストではないと思う」

多くの日本人は以下のようにするのではないでしょうか?

ex) I think he isn’t a good guitarist.

もちろん、文法的にはなんの間違いもない完璧な英文です。

しかし、この英文、ネイティブにとっては少し不自然なのです…

否定語は先に言う

「~ではないと”思う”」なので、機械的に”I think”で始めてしまう…

もちろん、それ自体は間違いではありませんが、「”~ではない”と思う」というような否定要素が入る場合は、ネイティヴは以下のように言うのが自然です。

ex) I don’t think he is a good guitarist.

もし、「”彼はいいギターリストだとは思わない”を英訳せよ」であれば、この英文が出てくる人も多いと思います。

しかし、ネイティヴは「”~ではない”と思う」という否定要素が入った場合は、”I don’t think~”を選ぶのです。

つまり、ネイティヴにとっては「彼はいいギターリストだとは思わない」という考え方をするのが自然なのです。

「彼はいいギタリストではないと思う」も「彼はいいギターリストだとは思わない」も、言っていることは本質的に同じですよね。

では、どう覚えればいいのでしょうか?

思考系の動詞にこの傾向が

この傾向は”think”の他に“suppose”や”believe”などにも見られます。

ex) I don’t suppose you’re right.
「君は正しくないと思うなぁ」→「君が正しいとは思わないなぁ」

ex) I don’t believe Mark is 20.
「マークは20歳なんかじゃないよ!」→「マークが20歳なんて信じないよ」

このような「思考系」の動詞に否定要素が絡まるときには、従属節を否定するのではなく、主節の動詞を否定するのが自然な英語です。

“I don’t think~”でサラッと始めることができるようになれば、英語のセンスがついてきた証拠ですね!

スポンサーリンク

-動詞, 日本人の間違い, 紛らわしい表現

執筆者:

関連記事

「自動詞」と「他動詞」のお話③

  さあ、「自動詞」と「他動詞」のお話の3回目。 (「自動詞」と「他動詞」のお話①と「自動詞」と「他動詞」のお話②も併せてお読みください) 今回は紛らわしい動詞です。 つまり…… 「自動詞」 …

「~の場合」は ‘if’ か ‘when’ のどっち?

今回は「~の場合」を表す接続詞の ‘if’ か ‘when’ の使い分けをご紹介します。 まず最初に2つの文をご覧ください。 ex) We’ …

“so cold a night”って? – “so”と”such”の使い分け

いきなりですが「寒い夜」を英語で表現してください。 ex) A cold night これなんかが一番シンプルな言い方ではないでしょうか。 次に、この英文を「とても寒い夜」にしてください。 ex) A …

第3文型?第4文型? – 『新情報』と『旧情報』の考え方

  いきなりですが、次の英文法の問題をご覧ください。 問)次の2つの文が同じ意味になるように空欄を埋めなさい My dad gave this book to me last night.My dad …

山手線の英語アナウンスの間違い – “the”や”and”の使い方が学べる!

私が(勝手に)師と仰ぐ日本在住の英語学者であるT.D.ミントン氏の書籍日本人の英語表現は、日本人が勘違いしている文法事項に鋭いメスを入れている名著です。 扱っている内容的にはちょっと高度な話も多いです …