会話に使える!英文法

「英会話に文法はいらない」は完全な間違い!実用的な英文法の知識をどんどん紹介します。

日本人の間違い

日本人のカン違い – ”common”と”popular”の違い

 

日本人によくある間違いの一つに”common””popular”の使い分けがあります。

傾向として、どちらも「よくある」という意味として使ってしまう日本人が非常に多い気がします。

”common”は「よくある」という意味で問題ないですが、”popular”のほうは少し違います。

2つの語義を比較

まず”common”の使用例を見てみましょう。

ex) Sato is a common name in Japan.
「“佐藤”は日本でよくある苗字です」

先ほども言いましたが、”common”は「よくある」という使い方で問題ありません。

では以下の英文はどうでしょう?

×Sato is a popular name in Japan.

これこそ、”popular”を「よくある」という意味で覚えている多くの日本人がやりがちな間違いです。

確かに、「“佐藤”はよくある苗字だ」と日本語ではふつうに言いますよね?

だから「よくある」と覚えている”popular”を使ってしまいがちなのです。

でも、”popular”は「よくある」は「よくある」でも、その根底にあるニュアンスを理解していないと大変なことになります!

”popular”の本当の意味

”popular”を英英辞典で引いてみると第1義は以下のようになっています。

“liked by a lot of people”
(Longman Dictionary of Contemporary Englishより)

その本当の意味は「多くの人々に好かれている(モノ・人・コト)」です。

つまり、”popular”には多くに人が好むモノや人などにしか使えないのです。

“選択”のニュアンスが入るという人もいます。

人気があって、多くの人に選択された結果、「よくある」になったのです!!

ですから、” Sato is a popular name~” 「“佐藤”はよくある苗字だ」というのはとても不自然なのです。

だって、苗字は“選択”出来ませんものね!

苗字は”common”、下の名前は”popular”

ということは、「ある苗字はよくある」といいたいときは”common”で問題なし。

つまり、苗字などの基本的に人に選択の余地がないものが「よくある」と言いたいときに”common”を使うということになります。

そして「ある下の名前はよくある」といいたいときは”popular”にすればいいのです!!

ex) Sato is a common name in Japan.
「“佐藤”は日本でよくある苗字です」

ex) Hiroshi is a popular name in Japan.
「“ヒロシ”は日本でよくある(人気のある)名前です」

このような使い分けが自然です!

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